エプソムソルトの歴史と名称の由来
エプソムソルトの歴史と名称の由来
「エプソムソルト」という名前を聞いたことはありますか?近年は日本でも入浴剤として注目を集めていますが、その歴史はなんと約400年前、イギリスにまでさかのぼります。
はじまりはイギリス・エプソムの“苦い泉”
17世紀初頭、ロンドン郊外のサリー州にある小さな町「エプソム(Epsom)」で、ある牧場主が不思議な泉を見つけました。その水は独特の苦味があり、飲むとお腹がすっきりすることから「苦い泉(bitter spring)」として知られるようになります。
やがて、この泉の水が蒸発すると白い結晶が残り、それが「Epsom Salt(エプソムの塩)」と呼ばれるようになりました。
この白い結晶こそが、現代でいう 硫酸マグネシウム(Magnesium Sulfate) です。当時の人々はこの塩を薬や入浴療法に使い、消化促進や体の不調を整える“天然の治療薬”として重宝しました。


科学が解き明かした「エプソムソルト」の正体
18世紀以降、科学の発展によって、この“エプソムの塩”が マグネシウム(Mg)と硫酸(SO₄) からできていることが分かりました。この発見により、「Epsom Salt」は単なる地名の呼び名から、硫酸マグネシウムを意味する化学的な一般名 へと広がっていきます。
現在では、医療・農業・工業・美容など、さまざまな分野で活用されており、特に入浴剤としての「リラックス」「温浴」「肌の調子を整える」といった効果が注目されています。
世界中に広がった“エプソムバス”文化
イギリスの貴族たちはこの「Epsom Salt Bath(エプソムソルト浴)」を健康維持のための日課として取り入れていました。その文化はやがてヨーロッパ全土へ、そしてアメリカ、日本へと広がっていきます。
現代の私たちがバスタイムにエプソムソルトを入れてリラックスしているその習慣は、400年前のイギリスで偶然発見された小さな泉から始まったのです。

まとめ
エプソムソルトは、「塩」という名前がついていますが実際には塩(塩化ナトリウム)ではなく、マグネシウムが豊富に含まれたミネラルの結晶 です。
- 起源:17世紀イギリス・エプソムの泉
- 成分:硫酸マグネシウム(MgSO₄)
- 用途:入浴・美容・医療など幅広く活用
歴史を知ると、毎日のバスタイムが少し特別に感じられますね。
古くから愛され続ける“エプソムソルト”の物語を、ぜひあなたの入浴習慣にも。
この記事は、英国および海外の文献・資料をもとに構成しています。科学的な解釈や効能には個人差がありますので、参考情報としてお楽しみください。
